「明らかな異変」の話

「明らかな異変」の話

前回は「何かがおかしい?」という記事で、階段を少し上っただけで息苦しさを感じ、それがだんだん悪化するが、軽い自転車こぎ運動をしてみたところ、改善されたので安堵した、というお話をしました。

軽い運動をしたら改善されたと思っていたのですが、実は改善されていはいなかったんです。

それは2023年の夏のことでした。

軽い運動をしたら治ったと思っていた息切れですが、またもや息切れの症状がでるようになってしまいました。
しかも今度は坂道でも階段でもなく、ただ普通に歩いているだけなのに息苦しさを感じました。
動悸・息切れの他にも、寝たはずなのに疲れが取れない感じや、すぐにだるさに見舞われるといった倦怠感もありました。
さらにぐっすり眠れずに2時間位で目が覚めてしまう睡眠障害もありました。

息切れやだるさだけなら、若くないからとか太ったからとも思えなくもないのですが、決定的に普通ではないと思うことがありました。
それは「手足のむくみ」です。
足なんかパンパンで、いつも履けている靴がふつうに入らないほどでした。これは運動不足とか太ったからとか、そんな次元ではないぞとさすがに思いました。

前回の息切れの時は、階段をワンフロア上がると息苦しさを感じる状態でしたが、この時はワンフロアの半分位で苦しくなってしまいました。
さらに平地だと100メートル位歩くと息苦しさを感じる状態だったものが、50メートル位で苦しさを感じるようになってしまい、家の中を移動するだけで息苦しさを感じることもあるほどでした。

「呼吸困難」の症状は、あきらかに前回よりひどい状態になっていました。
そういえばむくみも、いつからという自覚はないものの、息切れがひどくなる前からあったと思います。

さすがに病院で検査したところ、お医者様から「左心室が肥大していますね」と言われました。
そういえば少し前の健康診断の結果で、心機能が「要再検査」となっていました。

「心肥大」とは、「心筋(心臓の筋肉)」が厚くなった状態をいいます。
「心筋」が厚くなると心臓の動きが悪くなり、全身に十分な血液が送り届けられなくなります。

「心肥大」には、心筋が厚くなるものと、心室の内腔が肥大するものがあります。
左心室が肥大した状態を「左室肥大」、右心室が肥大した状態を「右室肥大」と言います。

「心肥大」の主な原因は「高血圧」です。
高血圧により、全身へ血液を送り出すのに心臓に過度な負担がかかり、心筋が厚くなることから「心肥大」を引き起こします。

「心肥大」は、不整脈のリスクが高まり、進行すると「心不全」で突然死する可能性もあります。

上の説明にもありますが、自分もまさに、お医者様から「心肥大」との説明を受けた際「高血圧状態が続くと、心臓が高負荷状態になって心室が肥大する」という説明を受けました。

さらに「このままでは心不全引き起こして死にますよ?」と言われました。

ちなみにこの時の、心臓以外の数値はどうだったのかというと、血圧は、上が190で下が145位でした。
かなりの高血圧といえます。
さらにひどいときは、上が200で下が150の時もありましたので、それは「心肥大」になってもしょうがない数値です。

実はこの時の「HbA1c」は9.0%にも達していました。
「HbA1c」は血糖の状態がわかる数値で、詳しくは「糖尿病について」などに書いていますが、9%は要治療レベルをかなり上回っている数値です。

また、「eGFR」の数値は28でした。「eGFR」については「腎臓病のステージ判定とは」などに記載していますが、90で正常で30で「末期腎不全」の一歩手前なので、28はかなり悪い数値です。
当然腎臓もすぐに治療しなくてはいけなかったのですが、心臓の方が緊急にどうにかしなくてはいけなかったため、「心肥大」の治療を優先することになりました。

この状態になる前、職場が変わったりしてバタバタしていたこともあり「糖尿病」と「高血圧」の治療をやめてしまっていたんです。
この時お医者様に言われた「このままでは心不全引き起こして死にますよ?」という言葉は、大げさでもなんでもなく親身になって言ってくれていた言葉だったのだと思います。

もしこの時の自分に忠告できるなら「今さら言っても遅いけど、なんでちゃんと治療を続けなかったんだ・・・とにかく今から一生懸命治療をして、食生活と生活習慣を改善するんだ!」と言いたいです。

そして、この後にまた恐怖の「アレ」がやってきます。
それは次のお話で書きたいと思います。

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