「手術まで持たない体」の話
前回は「告知を受ける」という記事で、大病院で精密検査を行ったところ「慢性腎臓病(CKD)」のステージ5判定である「末期腎不全」と宣告されたという話を書きました。
「末期腎不全」の治療は「腎臓移植」か「透析治療」の2つの選択肢しかありません。
そこで私はお医者様から勧められたこともあり、透析治療の「血液透析」を選択しました。
「血液透析」を行うためには「シャント」というものを作る必要があります。
「シャント」については、次のお話で手術についてと合わせて書いていきますが、「シャント」の手術をしたらすぐに使えるわけではありません。
シャントの手術まで2週間以上の時間がありましたが、残念ながらそれまで順調に過ごすことはできませんでした。
「糖尿病」や「高血圧症」が無症状に近かったことに比べると、「末期腎不全」は自覚できる症状がありました。
「末期腎不全」については以下の通りです。
「シャント」の手術のため「心臓血管外科」で診察を受けました。
診察では、問診やレントゲンやエコーで、どの血管をどのようにつなぐのが良いのかなどを検討してもらいました。
結果的に「シャント」手術を行うまで3週間ほどかかりましたが、その間に「尿毒症」の症状が現れ、それがどんどんひどくなっていきました。
画像の内容は「全腎協」様の記述を参考に作成しております。
参考HP:https://www.zjk.or.jp/kidney-disease/symptom/
疲労感や吐き気がだんだんひどくなり、「尿毒症」の症状でもある呼気のアンモニア臭で気持ちが悪くなり、嘔吐まではいかないものの頻繁に吐き気が起きました。
「シャント」手術は無事に終わったものの、「血液透析」を行なうための次の診断まで2週間ほどの期間がありました。
体調はというと、手術後1週間の段階でかなり悪化していました。
椅子に座っているのにめまいがして、吐き気の頻度が多くなり、倦怠感と呼気のアンモニア臭でさらに具合が悪くなり、水を飲んで横になってやり過ごそうとするものの、全く回復しないといった状態でした。
「これはもうだめかもしれない」と思っているうちに、立ち上がるだけで貧血を起こし意識が遠くなり、意識が戻ると猛烈な吐き気に襲われる状態になりました。
数日前は吐き気は起きるものの嘔吐まではいっていませんでしたが、嘔吐もしてしまい「これは本格的にマズイ」と思い病院に行くことを決意しました。
ところが病院に行こうと立ち上がるとまた貧血で倒れてしまいます。
診察予定日まであと3日のところで、立ち上がることもままならなくなり、仕方なく救急車を呼びました。
そしてそのまま入院することとなりました。
通常「シャント」が育つまで1カ月程かかるものの、残念ながらそこまで自分の体がもたなかったため、首にカテーテル(管)を通して緊急で「血液透析」を行う処置をしました。
お医者様には「具合が悪くなったら無理をしないで言うように。」と言われていましたが、あまりに急激に症状が悪化したため、身動きが取れなくなってしまいました。
お医者様や看護師の方がたに助けられ、なんとか危機は脱しましたが、腎臓が働かないということは本当に人間の体にとっては危険なことなんだと痛感しました。
危機は脱したものの、この先ずっと透析をする必要があり、そのためには「シャント」をきちんと使えるようにしなくてはいけません。
次の話では、「シャント」の手術とそれを育てる話をしたいと思います。
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